▼四国霊場開創千二百年 秘仏『厄除け大師・伝持の弘法大師』 御開帳。
厄除け大師・金銅四天王五鈷鈴・伝持の大師 御開帳期間
厄除け大師像(320年ぶり)、地蔵菩薩像、寺宝「金銅四天王五鈷鈴」、両界曼荼羅などの御開帳・展示を予定しております。なお、平成26年3月20・21両日は、春市お水まつりの為、御開帳はしておりませんので、ご注意ください。
奥之院・獅子之岩屋(大師堂内奥)にて平成27年5月31日迄、伝持の弘法大師(300年ぶり)を御開帳しております。
御開帳期間内に奥之院獅子之岩屋の納経をされた方に、御開帳記念の厄除腕輪をお授け致します(納経料300円)。
四国霊場開創千二百年 厄除け大師御開帳
当山では、四国霊場開創千二百年を記念し、秘仏とされた厄除け大師像を320年ぶりに御開帳させて頂きます。また、弘法大師千座之護摩行のちに納められた大師御請来の『寺宝・金銅四天王五鈷鈴(重文)』もはじめて公開します。
岩屋の入口が獅子の咆吼に見える事から獅子之岩屋と呼ばれ、獅子により病などの厄災罪業を喰い潰すといわれる。
岩屋は仏教の獅子吼の教義によって、摩崖仏が刻まれ獅子座として修行の場としたとされ、のちの住持により本尊として厄除けの大師が納められた。
今日でも仏教では仏の座す場所を獅子座と呼び、縁起にある「大同2年大師修行のち唐より請来の密教法具(五鈷鈴)を納め霊場に定めた」という伝説から弥谷寺ではこの岩屋を奥之院として祀っている。
奥之院の御本尊は、厄除け大師と呼ばれ、大師堂正面厨子(木像・秘仏)と獅子之岩屋(石像・前仏)にお祀りされる。
寺伝によると大師堂再建の折、住持により弘法大師四十二歳の御姿を刻んだとされ、その後(盗難を恐れた等諸説有り)、岩屋内に石像を建立し、それまでお祀りされていた木像を秘仏とした事から、2体の厄除け大師像が今日祀られている。
澄禅の承応2年の記述によると木像がお祀りとされ、寂本の元禄2年の記述には「古へは木像にてありけるを石にて改め作り奉る」と記される。寺院では、秘仏にしたのち御開帳した記録はなく、元禄2年よりおよそ320年ぶりの御開帳となる。
縁起によると、大師は天応1年(781)から延暦5年(786)まで蓮華山八国寺で勉学に励まれ、その後、唐から帰国した大同2年(807)に再度獅子窟に籠り衆生を救わんが為千座の護摩を修したとされる。
満願の日、五柄の宝剣と金銅の五鈷鈴を獅子窟に納め、山号を剣五山、寺名を弥谷寺に改めたとされる。
寺宝の五鈷鈴は、大師が唐にて恵果和尚より授かった密教法具(密教の儀式で使用する道具)で、周りに仏天を守護する四天王が施される。香川県で初めて国の重要文化財に指定された事でも知られ、金剛峯寺の独鈷四天王鈴、弥谷寺の五鈷四天王鈴が弘法大師請来で唐代の仏像鈴として現存する。